「UIが上手いだけ」では戦えない時代に。30代から伸ばしたい“伝わるデザイン”の5つのスキル
1.30代以降のUI/UXデザイナーに本当に求められていること
FigmaもPhotoshopも使える。見た目もそれなりに整う。けれど、提案が通らない・裁量が増えない――30代以降のデザイナーが感じやすい壁です。いま企業側が求めているのは、「きれいなUI」をつくる人ではなく、「事業や採用の成果に結びつく体験」を設計できる人。ジェイ・ラインの案件でも、コーポレートサイトや採用サイトのリニューアルで評価されるのは、ツールの上手さよりも、課題理解とアウトプットのつながりの部分です。その差を生むのが、これから紹介する5つのスキルです。
2. 情報設計力:ゴールから逆算して「伝える順番」を組み立てる
情報設計は、単にサイトマップやワイヤーを描く作業ではありません。「誰に・何を・どの順番で伝えると、どんな行動につながるか」を設計する力です。例えば、採用サイトなら「応募意欲が高まるストーリー」を軸に、会社理解→仕事理解→人・カルチャー→条件・FAQ→エントリーという流れを組む。ジェイ・ラインの採用サイト案件では、ヒアリングから応募までの心理変化を整理し、「このページを見たあとに何を感じてほしいか」を一枚ずつ定義。ここにデザイナーが主体的に入ることで、UIだけでなく、サイト全体の成果に関わるポジションを取れます。
3. デザイン意図の言語化:レビューで「センス」を卒業する
30〜40代になると、「なんとなく良い」では通用しません。色・余白・写真のトリミングまで、すべてビジネスゴールとユーザー行動に結びつけて説明できるかが重要です。ジェイ・ラインでは、社内レビュー時に「この要素は誰のどんな不安を解消するためか?」「このUIパターンはどのデータや仮説に基づいているか?」をセットで共有します。ポートフォリオでも、キャプションに「課題」「狙い」「採用したデザインの理由」「結果」を短く添えるだけで、意図を持って設計できる人だと伝わります。面接でも、1〜2事例を選び、ビフォー/アフターと意図をプレゼンできるよう整理しておくと効果的です。
4. ビジネス理解:KPIとリンクしたUIで「効くデザイン」にする
UI/UXデザイナーが一段レベルアップするポイントが、ビジネス理解です。例えば、採用サイトのKPIが「応募数」なのか「質の高い応募」なのかで、設計は大きく変わります。ジェイ・ラインの採用案件では、営業・ディレクターと一緒に「応募単価」「離脱が重いページ」「ミスマッチの原因」などを確認し、UI改善の優先順位を決めます。単に「ボタンを目立たせる」のではなく、「エントリーフォームを2ステップに分け離脱を軽減する」「カルチャー紹介を増やしミスマッチ応募を減らす」といった打ち手まで踏み込む。数字とUIをセットで語れると、クライアントからの信頼が一気に変わります。
5. ユーザーリサーチの実践力:小さくても“生の声”を設計に入れる
大掛かりなユーザビリティテストだけがリサーチではありません。ジェイ・ラインでは、予算やスケジュールに応じて、次のようなライトなリサーチを積み重ねています。
・既存アクセス解析から、入口・離脱ポイントを把握する
・ターゲット社員へのショートインタビューで、入社前の不安や情報収集行動を聞く
・制作途中のワイヤーを社内の想定ユーザー層に見せ、5分で感想をもらう
こうした小さなリサーチでも、「どんなインサイトが見え、どのUIにどう反映したか」をセットで説明できれば、ポートフォリオや面接で強いアピール材料になります。
6. チームで成果を出すコミュニケーション:デザインをプロジェクトの“共通言語”にする
中堅クラスになると、一人で完結するデザイナーより、「周囲を巻き込み、プロジェクトを前に進めるデザイナー」が重宝されます。ジェイ・ラインのWeb制作では、
・ディレクター:要件・KPI・スケジュール共有
・ライター:トーン&マナーと情報量のバランス調整
・エンジニア:実装制約とパフォーマンスを踏まえたUI提案
といった連携が必須です。そのうえで、MiroやFigma上でコメントを残しながら「なぜこうしたか」を共有し、認識のズレを早期に解消します。コミュニケーションログ自体が、のちの振り返りや、組織全体のデザイン品質向上にもつながっています。
7. 今日からできるポートフォリオ・面接での見せ方アップデート
紹介した5つのスキルは、ポートフォリオと面接での見せ方を少し変えるだけでも伝えやすくなります。例えば、
・各案件に「課題/アプローチ/役割/成果」を簡潔に記載する
・ワイヤーやサイトマップなど、情報設計のプロセスも1〜2枚入れる
・ビフォー/アフターと、改善指標(CVR、離脱率など)を可能な範囲で添える
・ユーザーインタビューの要約や、テストから得た学びを載せる
面接では、案件を時系列ではなく「課題タイプ別(採用、認知、CV改善など)」に整理して話すと、課題解決力として伝わりやすくなります。ツールの上手さの先にある「伝わるデザイン」の力は、30代からでも十分伸ばしていける領域です。