候補者体験を“サービス設計”するしごと。UI/UXデザイナーが採用課題に向き合う一日の舞台裏
「採用課題」にUI/UXデザイナーが入り込む理由
ジェイ・ラインのUI/UXデザイナーは、「応募数を増やす」「ミスマッチを減らす」といった採用課題のど真ん中に入っていきます。単に「かっこいい採用サイト」をつくるのではなく、候補者が企業を知り、共感し、応募ボタンを押すまでの一連の体験を“サービス”として設計する役割です。
人事・リクルーターと同じ目線で、
・どんな人に来てほしいのか
・その人は何に不安を感じ、何でワクワクするのか
を言語化しながら、情報設計やUIに落としていきます。
10:00ヒアリングから始まる「候補者像」のすり合わせ
ある一日は、採用サイトリニューアル案件のオンラインMTGからスタート。ディレクターと一緒に人事担当者へ、現状の応募数・離脱ポイント・採用したい人物像などをヒアリングします。
ここで意識するのは「ペルソナ=候補者の生活シーンまで想像できるレベル」まで深掘ること。
・どんな転職軸で動いているか
・仕事選びで絶対に外せない条件は何か
などを聞き出し、「今のサイトのどこが刺さっていないのか」を整理していきます。
11:30カスタマージャーニーとFigmaファイル設計
ヒアリング後すぐに、候補者のカスタマージャーニーを作成します。
「SNSで会社名を知る → 検索 → 採用サイトTOP →仕事内容 → 社員インタビュー → 応募フォーム」といった行動の流れに、感情と疑問を書き込んでいきます。
同時にFigmaでプロジェクトを立ち上げ、
・00_requirements
・10_journey / concept
・20_wireframe
・30_UI
といったフォルダ構成をつくり、ディレクターやエンジニアも迷わず参照できる状態に整えます。
13:30ワイヤーフレームで「情報の優先順位」を決める
午後はワイヤーフレーム作成へ。まずはTOPページから、候補者の不安や知りたいことを「どの順番で」「どの深さで」出すかを決めます。
例えば、
・最初に“どんな会社か”より“どんな働き方か”を出す
・募集要項は一覧性を優先し、詳細はモーダルで深掘る
といった設計を、Figma上でコメントを添えながら作成。
ディレクターと軽くレビューし、「ここはもっと数字を前に出そう」など会話しながら、候補者目線の導線を固めていきます。
15:30UIデザインとディレクター・エンジニアとのコラボ
ワイヤーが固まったらUIデザインへ。採用コンセプトに沿ってトンマナを設計しつつ、「読みやすさ」「迷わなさ」を最優先にレイアウトします。
・色や余白で視線の流れをコントロール
・PC/SPで“応募導線”の位置を揃える
といった細部まで詰めつつ、Figmaのコンポーネント化で再利用性も確保。
途中でエンジニアに「このアニメーションなら負荷的に問題ないか」を相談したり、ディレクターとコピーの長さを調整したりしながら、チームで1つの体験を仕上げていきます。
18:00公開後の数値レビューと「応募2倍」の裏側
サイト公開後は終わりではなく、数週間〜数カ月単位で応募数・CVR・滞在時間などをチェックします。ある案件では、応募数が従来比2倍になったケースもありました。
背景には、
・応募ボタンを各ページの終端だけでなく、スクロール中にも配置
・社員インタビューを“職種ごとのリアル”に寄せて再構成
など、数値とユーザー行動ログをもとにした改善サイクルがあります。
「デザインが成果に繋がった」手応えを感じられる、やりがいの大きい瞬間です。
明日から使える、ポートフォリオと働き方のヒント
採用課題に向き合うUI/UXデザインに興味があるなら、ポートフォリオではビジュアルだけでなく、
・課題設定と仮説
・カスタマージャーニーや情報設計
・改善前後の比較やKPI
をセットで見せると、伝わりやすくなります。
また、Figmaでのファイル構成や、ディレクター・エンジニアとのコラボの仕方も一つの“アウトプット”として整理しておくと、「チームで成果を出せるデザイナー」であることを示しやすくなります。