元アパレル店長がテクニカルディレクターになるまでのリアル転職ストーリー|「HTMLって何?」から3年で現場を仕切るまで
アパレル店長時代に気づいた「Webの向こう側」の仕事
アパレル店長だったAさんが最初に「Web」を意識したのは、ECサイトのキャンペーン告知でした。
「本社から来るバナー1つで、売上がこんなに変わるのか」。
店舗運営で鍛えたのは、数字目標の管理・シフト調整・新人育成・クレーム対応といった、テクニカルディレクターにも通じるスキルです。
一方で、HTMLもWordPressもゼロ。PCは売上報告のエクセルだけ。
「Webの世界に行きたいけど、何から手をつければいいかわからない」。
こうして、在職中に“Web転職の準備”を始める決意を固めました。
在職中に始めた勉強法と「スクールか独学か」の判断軸
まず取り組んだのは、毎日30分の学習習慣づくり。通勤時間にProgate、帰宅後にYouTubeの解説を1本だけ観る、という小さなルールです。
基礎だけであれば独学でも十分ですが、Aさんは「質問できる環境」と「転職サポート」を重視し、3カ月だけ通学制スクールを活用しました。
判断軸は以下の3つです。
- 独学:費用を抑えたい / 自走するのが得意
- スクール:期限を切りたい / 周りと学びたい
- どちらでも共通:毎日PCを触る習慣を作ること
最初に飛び込んだのは「営業アシスタント+更新担当」
いきなりテクニカル職ではなく、制作会社の「営業アシスタント」に応募したのがポイントです。
理由は、アパレル店長で身につけた接客・数字管理・調整力をそのまま活かせるから。
実際の業務は、
- 見積書や提案資料の作成サポート
- バナー差し替えやテキスト修正などの更新対応
- 進行スケジュールの整理
など。まずは「制作サイドとクライアントの会話の翻訳役」として、Webの現場用語と流れを覚えていきました。
1年目:簡単な入稿作業とコーディング補助で“手を動かす”
入社後半年は、ディレクターの指示のもとでCMSの入稿作業を担当。バナー差し替え、テキスト修正、画像の差し替えなど、見た目の変化がわかりやすいタスクから慣れていきました。
同時に、
- HTML/CSSの基礎を活かしたレイアウト崩れの軽微な修正
- 既存ページのコピーペーストによるページ増殖
- 簡単なWordPress投稿の代行
といった「コーディング補助」も経験。とにかく触って覚える1年目でした。
2年目:WordPress更新と公開作業の立ち会いで“裏側”を知る
2年目からは、WordPressのカスタム投稿や固定ページの更新を一人で任されるように。
プラグインの競合や、権限設定のミスでログインできなくなるトラブルを経験し、「バックアップを取らない怖さ」を身をもって学びました。
また、サーバ・ドメインの担当者と一緒に公開作業の立ち会いも開始。DNS切り替え、SSL設定、リダイレクト設定など、テクニカルディレクターに必須の「インフラ寄りの実務」にも触れ、サイトが世に出るまでの全工程を把握していきました。
3年目:小〜中規模案件で“テクニカルディレクター見習い”として現場を仕切る
3年目には、10〜30ページ規模のコーポレートサイトでテクニカルディレクター見習いとしてアサイン。
主な役割は、
- 要件ヒアリング同席と仕様の整理
- サイトマップ・ワイヤーのレビュー
- 社内コーダーへの指示出しと進行管理
- テストアップ環境での品質チェック
クライアントの「ふわっとした要望」を、CMS設計やHTML構造レベルに落とし込む力が求められます。
ここで「技術もわかる、でも話もわかる」橋渡し役としてのスタイルが固まっていきました。
採用目線で見た「未経験からテクニカルディレクターを目指す人」の伸びるポイント
現役テクニカルディレクターの目線で見ると、未経験からでも評価されるポイントは明確です。
- 顧客折衝や店舗運営など、人と数字を扱う経験がある
- WordPressを「自分で立ち上げて触った」経験がある
- サーバ・ドメイン・公開作業に一度でも関わったことがある
- トラブル時に「なぜ起きたか」を言語化し、再発防止まで考えられる
この順で経験を積めば、「HTMLって何?」からでも3年でテクニカルディレクターに近づくことは十分可能です。自分の今の位置と次の一歩を、具体的なタスクレベルで描いてみてください。