BtoBの現場で「ユーザー視点」をどう活かす?採用・コーポレートサイトのUX改善Before/After集
BtoBサイトでの「ユーザー視点」とは何か
BtoBでも、画面の前にいるのは「個人のユーザー」です。
社内要望や掲載情報を詰め込む前に、まずは次の3点を整理します。
- 主なユーザー像(候補者・決裁者・現場担当など)
- その人が今どの検討フェーズにいるか
- 訪問の「きっかけ」と「持ち帰りたい情報」
採用サイトなら「応募するか迷っている人」、コーポレートサイトなら「取引可否を判断したい人」を起点に、導線・情報量・表現の優先順位を決めることがUX改善の出発点になります。
事例1:応募導線を1クリック短縮して応募率改善
採用サイトで多いのが「募集要項の下にボタンがなく応募まで遠い」ケースです。
Beforeでは、トップ → 募集一覧 → 詳細 → 応募フォームと4ステップあり、一覧で離脱が目立っていました。
Afterでは以下を実施。
- 募集一覧に「この職種に応募する」ボタンを設置
- 詳細ページの最上部・最下部に応募ボタンを固定配置
- フォームは職種情報を引き継いだ状態で表示
導線を1クリック短縮し、応募完了までの認知負荷を下げることで、同一流入数でも応募完了率が改善したパターンです。
事例2:社員インタビュー構成の見直しで直帰率を改善
コンテンツ量はあるのに、社員インタビューからの直帰率が高い例では「読み始めのハードル」が課題でした。
Beforeは、経歴紹介が長く、本文も時系列の羅列で本文にたどり着く前に離脱が発生。
Afterでは:
- 冒頭に「一文サマリー」と仕事のインパクトを掲載
- 見出しを「1日の流れ」「やりがい」「成長できたこと」に再編
- 写真も「働くシーン」を多めに配置
ファーストビューで「この人の話を読む理由」が伝わり、スクロール率と滞在時間が伸びた事例です。
事例3:コーポレートサイトでの情報設計Before/After
BtoBのコーポレートサイトでは、事業が多くなるほど「メニュー迷子」が起きがちです。
Beforeは、事業部ごとのページが乱立し、ナビゲーションも部署名ベースで構成されていました。
Afterでは次のように再設計します。
- グローバルナビを「サービスカテゴリー」×「目的」(例:採用課題を解決したい)で再編
- トップに「誰に・何を提供しているか」を1画面で整理
- 事例・実績を業界別にタグ付け
ユーザーの「やりたいこと」から逆算した構造に変えることで、問い合わせまでの経路が明確になり、回遊も改善します。
ポートフォリオを見直すUXチェックリスト
BtoB案件のポートフォリオを整える際は、単なる成果物紹介で終わらせず、「どうUXを設計したか」が伝わるようにします。
チェックするポイントは以下です。
- ターゲットユーザー像と行動シナリオを明記しているか
- ワイヤーフレームのBefore/Afterを1画面で比較できるか
- 施策ごとに「仮説 →施策 → 結果」をセットで書いているか
- 数値だけでなく、クライアントやユーザーの声も添えているか
これらを書くことで、単なる進行管理ではなく「UXをリードできるディレクター」として伝わりやすくなります。
面接で「ユーザー視点」をどう語るか
面接では「ユーザー視点を大切にしています」と言うだけでは伝わりません。次の流れで具体化すると効果的です。
- 案件の背景(クライアントの課題・ターゲット)
- ユーザー理解のために行ったこと(ヒアリング、仮説設計など)
- ワイヤーや導線で工夫したポイント
- 結果としてどう変わったか(定量・定性)
BtoBの採用・コーポレートサイトは、事業や人の「らしさ」を伝える重要な接点です。そこでどのようにユーザー視点を貫いたかを、具体的なプロセスとともに語れるよう整理しておくとよいでしょう。