ビジュアルだけのデザイナーで終わらない。“情報設計×導線設計”が主役のUI/UXデザイナーの仕事を分解してみた
「誰に・何を・どう伝えるか」から始まるコンセプト設計
ジェイ・ラインのUI/UXデザインは、まず「見た目」ではなくコンセプトから始まります。採用サイトなら、最初に整理するのは次の3点です。
- 誰に:年齢・経験・転職理由など、具体的な人物像
- 何を:その人に刺さる価値(働き方・成長機会・文化など)
- どう伝えるか:トーン、情報量、ページ構成
たとえば「現場で手を動かしたい30代エンジニア」向けなら、トップから「技術スタック」「開発体制」を前面に。逆に第二新卒向けでは「教育」「人の雰囲気」を手前に配置します。この段階からデザイナーも企画会議に入り、「それ、誰に届くメッセージですか?」と問い直す役割を担います。
求職者の行動シナリオを描くユーザージャーニー作成
採用サイトでは、「どこから来て、何を見て、どう迷って、応募に至るか」を行動シナリオとして可視化します。よくあるのは次のようなフローです。
- 求人媒体やSNSから流入
- トップで「どんな会社か」をざっくり把握
- 社員インタビューや制度ページで不安を解消
- 応募要項を確認し、エントリー
このとき、「離脱ポイントはどこか」「その不安を解消する情報はどこに置くか」を、ディレクター・ライターと一緒に検討します。デザイナーは、単にページを並べるのではなく、「このタイミングでこのコンテンツが出てきてほしい」というストーリーを設計していきます。
情報の優先順位を決めるワイヤーフレーム設計
コンセプトとジャーニーが見えたら、次はワイヤーフレーム。ここで主役になるのは「情報の優先順位」と「導線の整理」です。
- ファーストビューで何を一言で伝えるか
- スクロールするごとに、どんな気持ちの変化を起こしたいか
- どこで応募・問い合わせを促すか
たとえば企業ブランディングサイトなら、「事業の強み → 実績 → 経営メッセージ → 採用情報」といった流れを、クライアントの目的に合わせて組み替えます。ワイヤーの時点で、コピーの方向性や写真のテイストもラフに書き込み、ライターやカメラマンとの共通言語にしていきます。
ビジュアルに落とし込むときの裁量とチーム連携
上流の設計が固まったあとも、ビジュアル段階での裁量は小さくありません。「応募ハードルを下げたいから、もっと余白を」「カルチャーの温度感が伝わる写真を大きく使いたい」など、UI/UX視点からリデザインを提案します。
社内では、ディレクターが進行と対外折衝を担い、デザイナーは構成とUIの責任者という立ち位置。ライターとも直接やり取りし、「このブロックは本文少なめで、見出しで要点を伝えたい」といった会話を日常的に行います。結果として、設計意図がブレないまま公開まで進めやすい環境です。
ジェイ・ラインの案件で求められるUI/UXデザイナー像
扱うのは、採用サイトや企業サイト、LPなど「成果」がはっきりしている案件が中心です。そのため、求められるのは次のようなスタンスです。
- 数字や目的から逆算して構成を考えられる
- 「なんとなく」ではなく、根拠を持ってUIを説明できる
- チームの専門性を前提に、適切に任せ・巻き込める
人口減少や人材不足といった社会課題に向き合う案件も多く、「採用成功=事業継続」に直結する緊張感があります。一方で、在籍メンバーの年齢層は30〜40代が中心で、議論もしやすい落ち着いた雰囲気です。
転職前から実践できる“情報設計を強みにする3ステップ”
今の職場でもできる、情報設計スキルの磨き方を3つに絞ると、次の通りです。
- 実績の棚卸し:過去案件について「誰に・何を・どう伝えたか」を一枚のメモに整理する。
- ユーザーフローを描く:代表作を1つ選び、「流入〜目標達成」までの行動を簡単な図にしてみる。
- 言語化の練習:なぜその導線・レイアウトにしたのかを、同僚に1〜2分で説明してみる。
この3つを続けると、「ビジュアルは作れるけど、言語化が苦手」という状態から一歩抜け出しやすくなります。上流から関わりたいと感じているなら、その準備はもう今日から始められます。