2026.07.23

テクニカルディレクターの1日:マルチタスクを回しながら“最後の砦”になる働き方

テクニカルディレクター
# WordPress公開運用# テクニカルディレクション# 品質チェック# 案件進行管理# 要件定義とヒアリング

10:00〜10:30メール整理と案件全体の「今日の地図」づくり

出社後まず行うのは、すべての案件を俯瞰する作業です。前日夜〜当日朝に届いたメールやチャットを整理し、優先度と締切を洗い出します。単に返信するのではなく、「影響範囲」をメモするのがポイントです。
・開発スケジュールに影響する要望か
・営業やデザイナーへ共有すべき変更か
・今すぐ手を付けるべきリスクか
この整理をもとに、1日のタスクを時間帯ごとにブロックし、集中作業枠と打ち合わせ枠をざっくり確保します。ここで判断が甘いと、後半の時間がすぐに奪われてしまいます。

10:30〜12:00顧客対応と要件ヒアリングで「何をつくるか」を固める

午前はクライアントとの打ち合わせを入れやすい時間帯です。テクニカルディレクターは、営業が持ち帰った企画やクライアントの要望を「実装レベルの言葉」に翻訳して確認します。
・KPIやゴールは何か
・運用担当者のスキルや体制はどうか
・現行サイトやシステムとの連携条件は何か
これらを丁寧に聞き出し、要件の抜け漏れを防ぎます。同時に、予算や納期に照らして「できること/難しいこと」の線引きを行い、現実的な代替案をその場で提示することも求められます。

13:00〜15:00社内コーダーへの指示出しと制作進行管理

午後の立ち上がりは、社内メンバーへのブリーフィングに充てます。午前のヒアリング内容や仕様書を基に、コーダー・デザイナーへタスクを分解して渡します。
・画面ごとの優先順位と完了条件
・使用するCMSやフレームワークの指定
・想定される技術的なハードルと回避策
を明文化し、口頭だけに頼らないのが重要です。その後は、進捗ボードやチャットツールでステータスを確認しつつ、軽微な仕様の判断やQA対応を随時行います。ここで迷いを残さないことが、後半の修正コストを抑える鍵になります。

15:00〜17:00成果物レビューと品質担保のためのチェック

中盤から夕方にかけては、上がってきた成果物のレビュータイムです。デザインカンプやHTML/CSS、JavaScriptの挙動、フォームのバリデーション、レスポンシブ対応などを総合的に確認します。
・要件を満たしているか(仕様との整合性)
・UI/UXとして致命的な違和感がないか
・パフォーマンスやセキュリティ面のリスクはないか
レビュー結果は、修正の背景と意図を添えてフィードバックします。「なぜ直すのか」を伝えることで、チーム全体の技術レベルと判断力が底上げされ、次回以降のスピードが上がります。

17:00〜19:00WordPress公開作業と保守・運用対応

夕方以降は、WordPressサイトの公開作業や保守対応が中心になります。本番環境への反映前に、ステージング環境で最終確認を行い、バックアップ取得・プラグインの互換性チェック・パーミッション確認などを一つずつ丁寧に実施します。
公開後は、フォーム送信テスト、トラッキングコードの動作確認、404エラーの有無などをチェックし、運用マニュアルや更新手順も整備します。障害報告や軽微な改修依頼が来るのもこの時間帯が多く、「止めない・落とさない」最後の砦としての判断が問われます。

突発対応へのスケジュール組み替えと集中時間の守り方

テクニカルディレクターの1日は、想定外との戦いでもあります。急な仕様変更や不具合報告が入った場合は、まず影響度と緊急度を評価し、タスクを「今すぐ」「今日中」「今週」に再配分します。
普段から、午前か午後のどこかに「ブロックした集中時間」を設け、そこは原則打ち合わせを入れない運用にしておくと、重要タスクを前倒しできます。また、属人化を避けるためにドキュメントを整備し、他メンバーでも代替可能な状態を作っておくことで、自分の集中時間とチーム全体の機動力を両立させていきます。