2026.07.24

転職で差がつく「提案型ポートフォリオ」のススメ

Webデザイナー仕事のこと
# ポートフォリオ構成# 中堅デザイナー転職# 情報設計力# 採用担当視点# 提案書作成術

なぜ「提案書付きポートフォリオ」が中堅UI/UXに効くのか

経験5年以上のUI/UXデザイナーに対して、採用側が知りたいのは「どんな画面が作れるか」より「どう課題を定義し、どう提案し、どうやって巻き込んだか」です。そこで有効なのが、案件ごとにミニ提案書を同梱したポートフォリオです。
1案件につきA4で2〜3枚に整理すれば、ビジュアルの裏側にある思考・プロセス・成果が一目で伝わります。とくにジェイ・ラインのように、情報設計力やチーム連携を重視する環境では、この形式がそのまま業務適性の証拠になります。

1案件A4・2〜3枚の基本フォーマット設計

おすすめは、案件ごとに次の4ブロックをA4・2〜3枚に収める構成です。
1枚目:概要+「課題・制約」
2枚目:「調査・インサイト」+「UI/UXの打ち手」
3枚目:「成果・学び」+補足(関わり方・ツール等)
紙面は「見出し」「短いテキスト」「小さめの図版」で構成し、長文説明は避けます。採用担当は数分で複数案件を比較するため、「一枚の俯瞰性」と「ページをめくるごとの理解の深まり」を意識してレイアウトすると効果的です。

ブロック①「課題・制約」:ビジネスと現実を示す

ここで評価されるのは、課題を「デザイン依頼文」ではなく「ビジネス・ユーザー視点」で言語化できているかです。
例として、以下のように整理します。
・クライアント/プロジェクト概要(業種・ターゲット・サイト種別)
・ビジネス課題(例:採用応募数が前年同月比▲30%)
・ユーザー課題(例:スマホで応募までのステップが多く離脱)
・制約条件(予算・納期・運用体制・システム制約など)
「与件をどう解釈したか」が見えると、ディレクターと会話できるデザイナーだと判断されます。

ブロック②③「調査・打ち手」:情報設計力とUI/UX思考を見せる

調査では、「何を・なぜ・どう活かしたか」を簡潔に示します。
・実施した調査:アクセス解析/ヒューリスティック評価/競合リサーチなど
・主要インサイト:ユーザー行動傾向、離脱ポイント、ニーズ
そのうえで「UI/UXの打ち手」を、画面単位ではなく「情報設計・導線・表現」のセットで説明します。
例:ナビゲーション再設計/ファーストビューのメッセージ整理/応募導線の分岐設計。
図解(サイトマップ・簡易ユーザーフロー・ワイヤー)を1〜2点入れると、思考が一気に伝わります。

ブロック④「成果・学び」:数字とチーム視点で締める

成果は、「数値」「質的変化」「自分の貢献」をセットで書きます。
・KPI改善:応募数◯%増/CVR◯倍/回遊時間◯%UPなど
・質的効果:クライアントの声、社内評価、運用しやすさ向上
・自身の役割:UI設計リード/要件整理への参加/他職種との連携
さらに「学び・次に活かした点」を1〜2行で整理すると、振り返り力が伝わります。
例:「採用軸の整理が遅れたことでリライトが多発したため、次案件ではキックオフ段階から人事と要件定義を行った」など、具体性があると評価されます。

ジェイ・ライン視点の評価軸と高評価サンプル構成

ジェイ・ラインのように、採用サイトやコーポレートサイトをチームで制作する会社では、次の点が重視されます。
・情報設計力:誰に・何を・どう伝えるかの整理
・提案力:制約条件の中で、現実的な打ち手を組み立てる力
・チーム連携:ディレクター・エンジニアとの役割分担の理解
高評価だった構成例は、
1)採用課題の背景とターゲット像
2)現状サイトの問題マップ
3)新しい構成案・導線図
4)キービジュアルの意図とコピー連携
5)リリース後の数値と改善サイクル、という流れでA4・3枚に整理されていました。

仕上げに使える10項目セルフチェックリスト

最後に、提案書を見直す際のチェックポイントです。
1. 課題が「デザイン依頼」ではなく「ビジネス・ユーザー視点」で書かれているか
2. 制約条件が明示されているか
3. 調査内容とインサイトが因果関係で示されているか
4. 打ち手が「情報設計・導線・UI」のセットで説明されているか
5. 図解(サイトマップ/フロー/ワイヤー)が含まれているか
6. 成果が数字と質的コメントの両面で書かれているか
7. 自分の役割と他職種との連携が分かるか
8. 学び・反省が率直かつ具体的に書かれているか
9.1案件あたりA4・2〜3枚に収まっているか
10. 全案件を通して、自分らしい強みが一貫して伝わるか