2026.08.23

エンジニア&ディレクターと噛み合うUI/UXデザイナーの「言語化」トレーニング

Webデザイナー仕事のこと
# UI設計# WordPress要件定義# チームコミュニケーション# ワイヤーフレーム# 情報共有ルール

なぜ「言語化できるデザイナー」がチームで重宝されるのか

ツール操作が上手いだけでは、案件が増えるほど「詰まる」瞬間が増えてきます。理由はシンプルで、エンジニアもディレクターも「判断の根拠」が知りたいからです。
配色や余白などの見た目だけではなく、「誰の」「どんな行動を変えるための」UIなのかを説明できると、仕様決定や優先度の会話が一気にスムーズになります。
逆に言語化が弱いと、レビューが感覚論になり、修正回数も増えがちです。言語化スキルは、センスを言葉に変換して、チーム全員が同じゴールを見られるようにするための共通言語づくり、と捉えると取り組みやすくなります。

ワイヤー共有は「上から順に」ではなく「意図→体験→UI」の順で話す

ワイヤーを説明するとき、つい画面の上から順に読み上げてしまいがちですが、それだと「ただの仕様説明」で終わります。おすすめは、次の順番です。
1. ゴール:このページでユーザーにしてほしいアクション
2.体験設計:その行動に至るまでの感情や導線の流れ
3. UIの根拠:レイアウト・コピー・要素配置の理由
例えば「採用LP」の場合、「応募ボタンを押す前に、仕事像の解像度を上げたいので、ファーストビューでは『誰向けか』を明確にし、中盤で1日の流れを入れました」といった言い方に変えてみると、相手の理解度が段違いに上がります。

エンジニアが知りたいのは「変えていい境界線」と「例外ルール」

エンジニアにとって重要なのは「このデザインをどこまで崩さずに実装すべきか」です。
・必ず守ってほしいこと(ブランドカラー、ボタンの状態、余白の基準など)
・画面幅や端末によって変えてよいこと(折り返し、カード数、画像比率など)
・想定しているパターン外のときの扱い(テキストが長い、画像が足りない等)
この3つを事前に言語化しておくと、実装側で判断しやすくなります。
ジェイ・ラインの案件では、「NG例付き・補足メモありのワイヤー」を用意し、「ここは優先度高いので、工数かかる場合は事前に相談ください」と一言添えることも多いです。

ディレクターとの要件すり合わせで使える「メモの型」

要件定義の場では、全部を完璧に理解しようとするより、「後から設計に直結する情報」を整理しておくのがコツです。
おすすめのメモのフォーマットは、
・誰に:主要ターゲット/ペルソナの状況
・何を:クライアントが一番伝えたい価値/差別化ポイント
・どう感じてほしいか:トンマナの方向性、NGイメージ
・何をしてほしいか:KPIやコンバージョン指標
の4点。
会話中にそのまま言い回しをメモしておくと、後でコピーライターやディレクターと「この言葉は残したいよね」と共有しやすくなり、デザインの意味づけもしやすくなります。

今日からできる「言語化」トレーニング3ステップ

特別な時間を取らなくても、日々の制作の中で言語化は鍛えられます。例えば、
1. 自分のデザインを「1枚の付箋3行」で説明してみる
2.その3行を、初見の同僚に読んでもらい、伝わったか確認する
3.伝わらなかった部分を「誰」「いつ」「どこで」の情報を足して書き直す
このサイクルを回すだけでも、「わかっているつもり」のグレーゾーンが減っていきます。
言語化はアウトプットの量がものを言うので、まずは自分用のメモからラフに始めて、徐々にドキュメントや説明スライドに昇華していくイメージが現実的です。

ジェイ・ラインのUI/UXデザイナーはどうコミュニケーションしているか

ジェイ・ラインでは、UI/UXデザイナーが「見た目担当」ではなく、「体験設計とコミュニケーション設計のハブ」という立ち位置で動いています。
キックオフではディレクターと一緒に課題やターゲットを整理し、ワイヤー段階でエンジニアと実装難易度や代替案をすり合わせるのが基本です。
その際、「この仕様はなぜ必要か」「他のページへの影響は?」をセットで言語化することで、チーム全体で優先順位を判断しやすくしています。
海外拠点や他職種と関わることも多いため、「質問の仕方」「背景の説明」に一手間かける文化が根づいており、それがデザインの質とプロジェクトの推進力につながっています。